起業プロサポーターズの顧客獲得パート担当の高山です。

私のコラムでは起業してから顧客獲得に困らないためには起業前後でどのような営業活動をしておくべきかということを、営業テクニックやスキル、営業マインド、そして顧客獲得・営業戦略といった観点から説明してまいります。

第一回となる今回は「営業スキル~商談準備編~」です。

商談成立
皆さんの事業が個人客や法人企業への営業を必要とするビジネスの場合には、見込客(ターゲット顧客)との商談が必要になるはずです。

商談について、私は事前準備の仕方で受注・契約の8割が決まっていると考えています。

たとえば皆さんがコピー機やプリンターの販売ビジネスをやっているとしてみてください。
そうすると商談前にどのような準備をされますか??

・商談するお客様(会社)のホームページをチェックする
・コピー機やプリンターの性能やメリットが書かれた資料を印刷する
・価格表などコストを説明できる資料を用意する
・提案したいコピー機の事例資料を作る

などなど様々な準備があるはずです。

しかし商談の正しい準備とは商品をしっかり説明して売るための準備ではありません。
ターゲット顧客が欲しくなる、買いたくなるための準備のことを指します。

どういうことかというと・・・・
まず、お客様(ターゲット顧客)にはどのようなニーズがあるかを想定しなければなりません。
ニーズを想定するためにはお客様について、基本情報くらいは抑えなければなりませんので、ホームページや最近だとSNSを駆使して、企業規模(売上・従業員数・部署の数など)をチェックします。

次にターゲット顧客が皆さんの商品を使ってどのようなメリットを享受したいのかを考えます。
上述のコピー機販売を例にとれば
「もっと印刷コストを安くしたい」
「もっと早く印刷できるようにしたい」
「もっと綺麗に印刷したい」 などのメリットがあげられます。

上述のメリットについて、ターゲット顧客が知らないであろうことを考えることが商談準備だと私は思っています。今の時代、WEBを使えばたいていの情報が手に入ります。
下手したらターゲット顧客の方が情報を持っている、ということを踏まえた上で準備しなければなりません。

このターゲット顧客が知らないであろう準備が商談においてサプライズとなります。
サプライズがターゲット顧客に興味を沸かせ、真剣に購入しようとする姿勢を作ることになるのです。
ニーズを調べる

ターゲット顧客のニーズを知るためにWEBやSNSで基本情報を調べるということはつまり、サプライズを用意するための下調べなのです。

そしてサプライズで興味喚起が出来た後にようやく機能・性能などを十分に説明するための資料が登場します。サプライズを与えずに商品の機能やメリットの説明資料、コストに関する資料を用いて商談に臨む営業マンを多く見受けますが、機能や性能、コストに関する資料は興味を十分に持っている人に論理的な説明をするための道具でしかありませんので、機能などを説明する資料だけでは受注や契約は取れません。

ここまでの準備で買ってくれるターゲット顧客がいるかもしれません。しかし、まだ買うことを躊躇していたり、購入や契約することに踏み切れないターゲット顧客は皆さんの提案を「断る理由」を探すことを始めます。

なので、断られる理由への対策というのが次の準備です。
断られる理由については徹底的に書き出しておくことをオススメします。
費用対効果が見えない・・・
今は(皆さんの商品に)投資する時期じゃない・・・
他の社員が反対している・・・ などなどあらゆる理由を書き出し、理由1つ1つに対策を立てておきます。
断られる理由の対策

断られる理由への対策がバッチリであれば、あと一歩です。

最後はターゲット顧客が今、買うことで得ることができる利益(ベネフィット)を用意しましょう。
期間限定、数量限定などの特典やキャンペーンがこの「利益」に相当します。
これらはクロージングを試みるための仕掛けです。この最終準備によりターゲット顧客が今すぐ買いたく欲しくなるというわけです。

ちょっと長くなりましたが・・・
1.ターゲット顧客のニーズを想定し、サプライズを用意
2.詳しく機能説明できる資料の用意
3.断られる理由への対策
4.ターゲット顧客が今すぐ買いたくなる仕掛け作り

この4点こそが商談の準備です。

皆さんが取り扱っている商品はきっと良いものでしょう。
しかし良いものであってもターゲット顧客はすぐに必要とはしないかもしれません。
今すぐの必要性を喚起することこそが営業の役割です。

今回は商談準備について説明しましたが、営業テクニックや戦略面、営業活動おけるITの活用についても今後は触れてまいります。